オープン・イノベーション@横浜〜横串を指すワンストップ窓口(機能)が必要!

横浜のみなとみらい地区には、富士フイルムビジネスイノベーション、レノボといったグローバル企業のR&D拠点が立地しています。特にここ数年、資生堂、京セラ、村田製作所などの拠点が続々と進出しました。こうした施設には、オープンイノベーションを進めるための施設「フューチャーセンター」も開設されています。

 

 

 

  • 決算特別委員会・総合審査(2021年10月6日)

 

今後、大企業とスタートアップのオープンイノベーションの連携に向けてどのように取り組んでいくのか?決算特別委員会・総合審査で、山中竹春市長に質問しました。

 

Q(大岩質問)

「横浜未来機構」が誕生し、「実証実験や他の都市に先駆けた実装を加速させ、未来体験を得られる街をつくる。」というビジョンを掲げています。データや最新技術を活用した解決策の実証実験を民間企業と連携し、市長自らが旗振り役となって、より積極的に進める必要があります。市長の見解を伺います。

 

 

A(山中竹春市長答弁)

横浜市が抱える様々な課題の解決に、民間企業とのオープンイノベーションで取り組むことが、大変重要だと考えています。企業や大学などと連携して、様々な社会課題の解決や新規ビジネスの創出に取り組んできました。今後も、私自身が先頭に立って、取組をより積極的に進めていきたいと考えています。

 

山中市長も参加した「横浜未来機構」KICK OFF。私も参加しました。

 

山中竹春市長からは、「私自身が先頭に立って、より積極的に進めていく」という力強い・前向きな答弁を頂きました。加えて、それをどこの部署が中心になって進めていくのか?についても。同じく市長に質問しています。

 

 

Q(大岩質問)

みなとみらい地区には、富士フイルムビジネスイノベーション、レノボといったグローバル企業のR&D拠点が立地し、特にここ数年、資生堂、京セラ、村田製作所などの拠点が続々と進出。こうした施設には、オープンイノベーションを進めるための施設「フューチャーセンター」も開設されています。今後、大企業とスタートアップのオープンイノベーションの連携に向けてどのように取り組んでいくのか伺います。

 

 

A(市長回答)

活動を開始した「横浜未来機構」で、5Gなどの先端技術や脱炭素などの社会課題に関する取組を進めます。また、ビジネスイベントや実証実験を通じて、組織の垣根を越えた人材の交流を促進し、大企業とスタートアップの連携を進めます。

 

 

 

 

  • 決算特別委員会・局別審査(政策局)(2021年10月18日)

 

市長の答弁では、オープンイノベーションやそれを実現する為の「実装実験」を推進する事務局や総合窓口が明確にはなりませんでした。そこで、この問題・課題を所管する「政策局」の局別審査で、副市長に以下の質問をしました。

 

Q(大岩質問)

東京都では、元ヤフー社長の宮坂副知事がスマートシティプロジェクトを進める専門の部署「デジタルサービス局」を設置。ワンストップの対応が好評で、様々なプロジェクトがうまく進んでいると聞いています。国においても、5Gや3D都市モデル(PLATEAU(プラトー)など先進技術を活かした実証実験の推進にむけた取組が進んでいます。本市として積極的に実証実験を推進するという明確なビジョンを掲げ、専門部署を設置すべきであると考えますが、見解を小林副市長に伺います。

 

 

A(副市長回答)

実証実験を社会実装につなげていくためには、役所の中だけではなく、市民の皆様、事業者の皆様と、社会課題の明確化、これを共有していくことが必要です。その課題について、行政と民間がどういう役割分担で、どういう道筋をつけてやっていくか、共通認識が何よりも重要だと思っています。そのため、実際にその課題を所管している部署が、まずは中心となって、対象者のニーズ、従来の経緯などを十分に把握・分析したうえで、進めていきたいと考えています。本市の様々な分野において、課題解決に向けたオープンイノベーションが進むように、取り組んでまいります。

 

 

 

 

  • 推進の課題は?→ワンストップ窓口が必要!

 

実証実験について横浜市役所に尋ねても窓口が一元化されておらず、どこに質問すればいいのわからない状況です。庁内の各部局で個別に実証実験が実施されていますが、規模が限定的になる、総合調整や横串的な視点がないなど、体制上の課題があります。

 

窓口・組織 所管局
横浜未来機構 都市整備局所管
SDG’sデザインセンター 温暖化対策本部
YOXO BOX 経済局
LIP横浜 経済局
I・TOP横浜 経済局
YUSA 国際局

 

実証実験やSDG’sを推進する窓口として、上記のような組織があります。しかし、各組織間の情報共有や連携が図られておらず、「誰が事業の旗振り役・推進役になるのか?」市役所の中で、定まっていないのが現実です。そして、本気度も不十分です。例えば、「横浜未来機構」で実証実験(例えば5G)推進を担当するのは、経済局から出向した職員実質1名だけであり、明らかにパワーが不足しています。

 

 

 

  • まとめ

 

横浜には、より多くの企業の集積や、実証実験の予算獲得のチャンスがあります。にもかかわらず、その絶好のチャンスを逃しています。

 

東京都の「デジタルサービス局」のように、実証実験を進め総合調整を行う「ワンストップ窓口」。横浜にもつくる事を提案しています。その窓口が局横断的に事業を進め、総合調整をする新たな機能を持つ事が、横浜の成長の鍵です。

 

先日の予算勉強会(政策局)の中で、政策局長に直接、この課題の克服をもっと真剣に考えるべきだ。という話をさせて頂きました。

 

この課題を克服する体制の見直しが急務です。そしてそれは「本気」になれば必ず出来る事。横浜の未来を変える為に、引続き行動します。