コロナ禍に1,000億円の税金投入!〜横浜市新市庁舎の建設

新市庁舎の移転がコロナ禍のこのタイミングになってしまった事は、誰にも予想が出来なかった事です。が、この時期にどれ程の税金投入が行われたのか?

今年の10月7日、決算特別委員会、総務局の局別審査で質問しています。

 

 

Q(大岩):コロナ禍となり医療対策など「市民の生命と財産を守る施策」への優先配分が望まれています。不要不急の事業の自粛が強く求められるところです。新市庁舎の移転がこのタイミングになってしまった事は誰も予想が出来なかった事です。が、この移転がどれ程の税金負担になるのか?市民に示し説明する必要があります。土地代を含めた新市庁舎整備にかかった事業費、及び今後発生する税金負担の見込みは?

 

 

A(新市庁舎整備統括部長):設計・建設費は、本体工事の約679億円、それから議会部分の内部整備工事の約34億円、合計で約713億円。また、特殊設備工事費やシステム整備費、什器・移転費等の合計は、合計約112億円を見込んでいます。なお、平成19年度及び20年度に取得した土地代は、約168億円です。

今後の管理運営費は、光熱水費等を含めて約24億円の歳出を見込んでいます。一方、歳入として商業施設の賃料など約4億6千万円を計上しています。

 

 

内訳  設計・建設費      679億円

議会部分の内装整備工事       34億円

システム整備費、什器・移転費等 112億円

土地代             168億円

合計              993億円

 

 

 

  • 1,000億円の税金投入は妥当か?

 

新市庁舎への移転では、土地、建物や什器などの諸経費を合わせると、1,000億円近くのお金が使われました。新市庁舎の建設が決まる前には、特別委員会の設置など、様々な議論が行われました。が、一旦、出来上がってしまうと、それを「どう有効活用するのか?」という議論にしか焦点が当たらず、新市庁舎の建設が妥当だったのか?を問う声がほとんど見られません。

 

そもそも林市長は、「2020年の東京オリンピックの時に、新市庁舎をおもてなしの施設にしたい」という発言をしています。また、総事業費が当初の予定よりも膨らみ、「賃貸の家に住むよりも、持ち家に住むほうがリーズナブルである」という理論・説明も、成り立たなくなっている状況です。

 

 

 

  • オペラハウス建設は615億円!

 

林市長が強力に推進しているオペラ・バレエ専用劇場も、建設に615億円の費用がかかります。建設時だけでなく、その後毎年、14億円以上の税金負担が必要である、と試算されています。建設を一度決めてしまえば、多額の税金負担が継続して必要になる事は間違いありません。

 

コロナ禍で優先すべき施策は何なのか?今一度立ち止まり、しっかりと考え議論し、「事業の抜本的見直し」を含めた大胆な改革の実行が必要です。

 

 

 

  • まとめ

 

いずれにしても、来年の8月に行われる市長選挙で、林市長の市政全般への取組姿勢が、あらためて問われる事になります。横浜市の未来をどうしていくのか?を全力で考え、議論し、行動するこれからの1年。現在及び未来の有権者の皆様の代表者、代弁者として、行動を続けます。

2020年6月にオープンした新市庁舎。1,000億円近くの税金投入が。