プログラミング教育〜2020年から始まるが、準備は出来ているのか?

新学習指導要領〜小学校では2020年から

 

教育現場での教育指導の指針となる教育指導要領が10年ぶりに改定されました。新学習指導要領は、2020年に小学校で、2021年に中学校で全面実施となります。具体的には、小学校における外国語教育の充実やプログラミング教育の導入などが盛り込まれています。

 

2020年から「プログラミング教育」スタート

新学習指導要領では、主な改善事項の一つとしてプログラミング教育を行うことが挙げられています。

既存の教科(算数・理科・総合学習など)の中で、プログラミングを体験しながら、論理的思考力を身につけることとされています。

時代を超えて普遍的に求められる力としての「プログラミング的思考」を育むことを目的として導入する事になりました。

子どもたちがコンピュータに意図した処理を行うよう指示することを体験し、身近な生活で、プログラムが活用されていることを考え、コンピュータを、自分の生活に活かそうとする資質・能力を育む事が教育目的とされています。

 

 

PC環境の整備

 

市立小学校や中学校には、すでにパソコンルームが設置済みであり、学校毎のコンピュータの台数は、国の第2期教育振興基本計画に示された整備目標を満たしています。しかし、教育用コンピュータ1台あたりの児童生徒数や、 設置場所を限定しないタブレット型コンピュータは目標に到達していません。

2017年12月8日の一般質問では、教育長から「本市は学校数・児童生徒数が多く、環境整備の目標達成には一定の予算を要しますが、早期達成に向けて、引き続き整備を進めてまいります。
」との答弁がありました。

 

 

プログラミング教育:一般質問(2017年12月8日)

プログラミング教育を教科の中で行うとすれば、指導的な役割は教員が担うことになりますが、そのためには教員に対しての研修や情報提供を十分行い、支援していく必要があります。教育現場の多忙化が叫ばれている中、新たな負担が増えると、先生から不安の声があがっています。

 

《質問:大岩》

プログラミング教育を進める上で、全教員に対する十分な研修に加え、他の教員のメンターとなる人材を育成したり、企業や地域ボランティアなどサポーターの協力をもっといただくべきと考えますが、教育長の見解を伺います。

 

《回答:教育長》

プログラミング教育を進めるための授業づくりの研究や、教員に向けた研修を充実し、メンターとなる教員の育成を始めています。また、一部の小学校で民間企業やNPOなどと連携し、プログラミング教育に取り組んできましたが、今後は全ての小学校・義務教育学校でのプログラミング教育を実施していきます。民間企業や地域の方々に一層の御協力をお願いしたいと考えています。

 

 

まとめ

 

先日(2017年11月24日)、現在、学校が独自に民間企業等の協力を得て行っているプログラミング授業を、菅田小学校において視察しました。関係企業やNPOの協力で機材が用意され、1班に2人、総勢で20名近くの専門学校生が入ってきめ細かな指導が行われ、子どもたちが夢中になって取り組む姿が印象的でした。

プログラミング教育の実施には、プログラミングの知識を有する指導者(メンター)や一定数のサポーターが必要です。その為の民間企業や地域との連携は、まだ不足しています。2年後のプログラミング教育の実施に向け、早急な準備が必要です。

菅田小学校で行われたプログラミングの授業を視察しました