横浜にカジノは必要か?〜国民的議論なき「カジノ法案」可決!〜
●政権与党の暴走!重要3法案の可決!
今国会の会期中、①TPP法案、②年金改革法案、③カジノを含むIR法案、3つの重要法案が可決されました。3法案とも国民生活に直結する重要な法案ですが、特にカジノ合法化法案(IR法案)は、他人事ではない横浜市政に関係する重要な法案です。
カジノ法が成立 未明に衆院採決 年金抑制法も成立(朝日新聞デジタル)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161214-00000085-asahi-pol
しかし、国会での徹底討論や、国民的理解・議論を飛び越えて法案は可決されました。何故、そこまで急ぐ必要があるのでしょうか?
●カジノ合法化の「負の側面」
何よりも、カジノ合法化によってもたらされる「負の側面」について、今国会で殆ど議論されずに強行に採決されたという事が、由々しき事態です。法案の採決では、与党の自民党や公明党の中にも反対にまわった議員がいたと聞いています。
カジノによってもたらされる「負の側面」は、
① ギャンブル依存症(現在536万人)の増加
② 反社会勢力の関与、マネーロンダリング(資金洗浄)
③ 青少年育成への悪影響
④ 地域の風俗環境、治安の悪化
⑤ ギャンブル税収への財政依存(財政規律の乱れ)
などが上げられます。
これら「負の側面」の直接的な影響を受ける可能性が高いのは、近隣に住む住民です。
林市長が述べているバラ色の側面だけでなく、横浜市民にとって好ましくない事態が起こりうるという事も、念頭におかなければなりません。カジノ受け入れの是非によっては、横浜の未来が大きく変わります。
●カジノ誘致に前のめりな市長
横浜市は林市長の号令のもと、平成26〜28年度の3ヶ年に、IR(カジノを含む)の調査費用3千万円の予算を組み、カジノ法案が通った場合の調査研究、準備を早い段階から進めてきました。
そして、山下公園のとなりの山下埠頭を、IR・カジノ施設の候補地と想定し、山下埠頭の倉庫業者の移転補償費用270億円(第1期)をH28年度予算に計上しています。H30年度からの移転補償費用100億円(第2期)、移転後の基盤設備費用(道路・交通ターミナルなど)120億円と合わせて、合計490億円の税金を投入する計画を、既にほぼ決めています。
山下埠頭の再開発は、表向きは「カジノ誘致を前提としない」としていますが、誰が見ても「カジノ誘致ありき」であることは明らかです。誘致決定前から、前のめりであると言わざるを得ません。
カジノに寄らなくとも、横浜の歴史や文化、固有の魅力に立脚した「観光政策」を推進する事は可能であり、私はそうすべきだと考えます。皆さんは、横浜にカジノが必要だと思いますか?